2023.04.19
閑話休題 〜進む裁判所のデジタル化の中で重要となるリアル〜
- 裁判所のデジタル化が進んでいます。Teamsの利用に続いて、通称MINTSが機能し始めました。
- 私担当事件でも、“MINTS” で、訴訟運営される第1号事件が来ました。デジタル化といっても、訴状の提起をメールで出来るわけではありませんが、訴訟提起後になりますが、訴訟の開始後、デジタルデータで、準備書面や証拠を提出することになります。
- 特に、家庭裁判所の調停事件では、これが非常に大切と思っています。調停事件もWebや電話で可能とはなってきていますが、
2023.04.16
医療事故に調停手続を利用している理由
- 私は、基本的にどのような案件でも、訴訟の前に、簡易裁判所の調停を利用することが多いです。調停手続では、相手方病院側の見解の他、裁判官や医療専門調停委員からの率直な見解を聞くことができます。そうすることで、当該案件が、訴訟しても解決すべき事案か、訴訟を断念すべき案件か自ずと判断がついていきます。有責で合意できれば、訴訟をせずに解決ができますし、訴訟すべき案件と判断された場合は、すでに争点整理されているので、訴訟が開始されても進行がスムースになるというメリットもあります。また、訴訟提起が難しいとなったら、訴訟リスクを回避することも可能です。現在の裁判制度は、余りにも時間もかかり費用もかかります。私は民事調停は医療紛争の迅速な解決に最も適した手続の一つであると考えています。
- 私は、人権大会実行委員会の一員として視察したドイツ医師会の調停制度、医療事故問題研究会有志で視察した韓国の医療調停裁判所で得た知見から、医療事故については、医師が関与した調停で解決することが、最も迅速かつ公平に解決できると思うに至ったのですが、日本では簡易裁判所の民事調停制度のみがその要件を満たしうる手続です。幸運なことに、札幌の民事調停では、伝統的にほぼ全科を網羅する多くの医師が専門委員として選任されています。調停委員の中には医学部の教授、名誉教授も含まれているのです。このような手続を低額で利用できるのですから、利用しない手はないわけです。

札幌資料館の桜は咲くのが早いです。
2023.04.02
文書力よりも判断力が求められる時代になるかも・・・・ChatGPTを使ってみました。
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- 今話題のオープンAIのChatGPTで、試しに法律事務所の広報を弁護士風につくってみてとリクエストしたところ、下記のような回答がありました。
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- 下記の通り、それなりの立派な文書ができあがってきたのには驚きました。
- インターネット、検索エンジンに次いで、第3のブレイクスルーになりそうなネット界のできごとですね。
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- 文書を作成する能力はますますAIにとって代わられそうですです。そうなると、重要となるのが、リーガルマインドです。
- 相談されたケースについて、ご本人の意向や相手方の対応に合わせて、よりベストな提案をしていけるのかこれまで以上に、重要となってくると思います。
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- 相談者の方々の中には、ネット検索を一生懸命して答えを見つけ出している方も多いようですね。ネット検索の結果、導きだされる結論は本当に正しいのかが問題です。また、正しいとして、具体的な手続はどうすれば良いのかの方法の選択にも迷われている方も多いですね。ネットだけで問題を解決せず、一度法律事務所の門を叩いてみると良いと思います。

2023.02.22
医療事故と気がつくかどうかが重要
- ■ 交通事故が起きた場合、被害者と加害者は当然のように警察や保険会社に連絡をして、賠償問題に発展します。それは事故が起きたことが誰の目にも明らかだからです。しかし、医療事故の場合、それが医療事故と認識できない場合が多いのです。
- ■ 医療事故が起きた場合、病院側からこれは医療事故ですから賠償交渉しましょうと言い出すことはまずありません。患者が医療事故では無いかと言うことを持ち出してはじめて賠償交渉が始まります。医療事故はたくさん起きていますが、患者がそれに気がつかずにスルーしてしまっている案件はとても多いと思います。また、医療事故だ、何か変だと思っても、言い出す勇気が持てなくて、あるいは、弁護士に相談する勇気が持てなくて、そのまま火葬に付せられるということも多いと思います。火葬に付してしまうと、証拠は消えてしまいます。家族の1人が、死後の検査を病院に求め、その検査結果が決め手となって、死亡の原因が判明するという例が何例かありました。
- ■ 医師の説明とは全く異なる経過でなくなったケースでは、医療事故を疑って構わないし、死因の解明を病院に申し出ても構わないと思います。医療事故による損害賠償請求事件で勝利をした案件には、家族1人の気づきから始まったというケースも少なくないのです。
2023.02.12
ストレスを癒やしてくれる「家族」「家庭」の重要性
- 人は、朝外に出て、学校や職場に出掛けて、様々なストレスに晒されて、帰宅します。あるいは家事に追われて、忙しく働きます。でも、夜になったら、家族と一緒にご飯を食べたり過ごしたりして、今日の出来事を話して、愚痴を言ったり、憤ったりして、ぐっすり寝てリセットして、また、翌朝、外に出て行きます。こういう生活は実はとてもメンタルにとって重要だと思っています。ますます複雑化していく社会環境にあって、「家族」はとてもとても大切な存在であり、これから最も重要なキーワードになっていくと思います。
- 家庭内に離婚問題を抱えてしまうということは、日中の様々なストレスによりダメージを受けても、家の中で回復させることができず、逆に増幅させてしまうことにあろうかと思います。これはかなり人にとって苦しいことだと思います。実際に、相談に来られる多くの方々は、長年配偶者のDV、不貞、モラルハラスメントで、家の中でストレスを募らせてきたという方が多いのです。
- このような状況になって相談する相手は母親という方が非常に多いですが、その母親が言うことは「我慢しなさい。私もそうだった。」など、離婚の決断を鈍らせることが多いと思います。母親の育った時代は、忍従が美徳とされていたのかもしれませんが、そういうアドバイスが多いです。
- 友人にアドバイスを求める方も多いですが、友人は貴方の味方です。実は相談者が望む方向を励ますアドバイスが多いです。例えば、離婚に躊躇しているということを話せば、離婚しない方が良いとアドバイスをくれることが多いのです。
- 自分の置かれている状況がどのような状況なのか、離婚したらどうなるのか、離婚しないで我慢していたらどうなるのかについて、客観的な意見を聞いてみるのが離婚問題で重要だと思います。そのためには、弁護士に一度話を聞いてもらうことが良いと思います。
- 私がお話を聞いて、破綻まで行っておらず、修復の可能性がある場合には、夫婦円満調整の申立をして、夫婦関係を回復したという方もいらっしゃいますし、破綻して回復せず、むしろこのままだとメンタルに問題が生じると思われるケースでは、離婚の道筋を説明させていただいています。

2023.02.05
最近聴いている音楽と観ているドラマ
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- 最近よく聴いている音楽は、全英・全米ベストになっているマイリー・サイラスのフラワーです。
- かなりヘビーローテーションで聴いています。気持ちが落ち込んだとき聴いてみてはどうでしょうか。
- 聴いていると元気が出てきますが、昭和時代に聴いていた洋楽のようなテイストがあります。
- そういえば、冒頭にレコードに針を落としたかのようなエフェクト音が入っています。
- ビートルズやカーペンターズのように、昭和時代に聴いていたメジャーな洋楽のようなシンプルな曲が好きです。そういうヒットは、今の日本にはないので、UKのベストテンを気に入って聴いています。
- RAYE & 070シェイクの Escapzm. も良いですよ。
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- ドラマでは、韓国ドラマの「ウヨンウ弁護士は天才肌」が、とても面白く、はまりました。吹き替え版ありです。このドラマは昨年の夏韓国で大ヒットしたそうですが、韓国の法廷や法律事務所の様子がわかって勉強にもなります。毎回、民事事件と刑事事件、行政事件が取り上げられて、飽きさせません。
- 日本では、最近面白いドラマがなかなかつくられません。連続で毎週楽しみに観ているドラマは、今は一つもありません。以前は、ドラマに合わせて家に帰って家族揃ってみるとということもありましたが、そういうドラマがなくなりました。
- 脚本が面白くありません。テレビ局が中心となってつくっているドラマに限界がきているのかもしれませんね。
- ドラマ作りにも、日本の退潮傾向を見て取ってしまいます。
2023.01.07
今年の仕事もスタートしました。
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- 6日金曜日に、本年の業務がスタートしました。
- 初日、医療事故や交通事故の被害を受けたという方々からお電話を戴き、面談予約をさせていただきました。
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- 医療事故のご相談の方からは、お電話で直接お話したところ、「とても安心した」というお言葉を戴きました。医療事故の被害にあった方は、医療訴訟は、勝つのが難しい、時間がかかる、お金がかかるという心配をされて、被害請求に二の足を踏まれる方が非常に多いと思います。
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- 当職事務所では、まず、訴訟の前に、調停を申し立てさせて戴いています。調停は話し合いの場ですが、単なる話し合いではなく、公立中正な裁判官や調停委員の仲介による話し合いです。しかも、調停委員には、医療事故の場合、専門の医師の方がついてくださいます。医師の専門調停委員は、裁判所が選任した中立・公正な方々です。
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- 実際に、調停をしてみると、相互の歩み寄りで裁判をしなくても解決をするケースもたくさんありますし、調停での主張のやりとりや裁判所の意見、調停委員の意見を聞いているうちに、当該事件は裁判まで進むべき事案か否かの判断もついてくるものです。
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2023.01.01
謹賀新年 2023年
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- 新年あけましておめでとうございます。
- 本年もどうかよろしくお願いいたします。
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- 人は50年すると、メインストリームにいる世代が入れ替わり、大きな曲がり角に来るといわれているよう です。どうやらここ数年は、ウクライナ戦争や物価高、パンデミック等、その大きな曲がり角の一つにさしかかったようにも思います。
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- 戦後教育の中で、どうして日本は愚かな戦争をしてしまったのかのだろうと思っていましたが、今はなんとなく分かる気もします。まさに「新しい戦前」といえる時期なのかも知れません。
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- エネルギー危機を迎え、先進国がクリーンエネルギーや蓄電池技術、電気自動車技術に中で、日本は、原発に依存し、防衛産業に力を注いでいます。しかし、本当に必要なのは、少子化対策のように思います。その一方で、多くの人権侵害も明るみに出ています。人権の最後の砦としての司法にはより大きな役割が求められていると思います。裁判所には違憲審査権があります。裁判所が、忖度をせず、はっきりと人権の最後の砦としての役割を果たしていくことが大事です。
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- 私のしていることは、世の中全体からすると、その司法の中の片隅の、本当に小さいことかも知れません。しかし、様々な事件、事故で、1人1人の人権を守っていく、利益を守っていくということは、大切なことだと思います。

2022.12.29
ホームドクターのホームロイヤーコーナーに記事が掲載されました。
■ ホームドクターのホームロイヤーコーナーに、2023年版から当職事務所のご案内が掲載されました。ホームドクターは札幌市内を中心にした地域の病院が掲載されているフリーペーパーです(但し、全区版は有料で販売されるようです)。もし、お手元に冊子が届いた場合には是非、ホームロイヤーのページをめくって戴きたく思います。 ■ 現在、札幌には中心部を中心に数多くの法律事務所があり、私が弁護士を開始した当時からみると司法改革を経て、多くの弁護士が登録をしており、アクセスがしやすくなっています。 ■ ご自身の住んでいるエリアの弁護士を選ぶという方法、所属弁護士の数で選ぶという方、弁護士の性別、経験年数で選ぶという方、Webサイト情報をじっくり読んで決めるという方、信頼できる知人に弁護士を紹介してもらうという方・・・・etc.選ぶ基準は人それぞれかと思いますが、いずれにせよ実際に当該弁護士と話しをしてみて、決めると言うことです。複数の弁護士と話しをしてみても良いと思います。疑問を感じたまま依頼をせずに、納得して依頼をすることが重要と思います。
2022.12.28
年の瀬雑感
- 本年も無事業務が終了致しました。弁護士を始めて以来、毎年12月は弁護士にとってみると本当に苦しい、厳しい月になります。年内を期限とした準備書面の作成がありますし、年内にまとめたい、逆に言えば、12月だからこそまとまる和解というものもございます。
- さらに、12月には新規相談の方が非常に多いという特徴もあります。やはり年内に悩みを少しでも軽くしておきたいという気持ちになる方が多いようですね。
- 12月と1月の間には、客観的にみれば他の月と月の間と全く変わりは無いのですが、主観的には大きく違っているのでしょうね。
- 今年も例年通り忙しい年末を迎え、ようやくそれを乗り越えられました。