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- 最近、相続のご相談のお電話が増えています。ご主人に先立たれた奥様が自分の今後の生活のために相続をどのようにしたらいいのかという相談、父が亡くなったが母親が認知症のためどのように遺産を処理したほうがいいのかという相談が多いと思います。
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- 相続開始後すぐのご相談ということもあるのですが、多いのは長い間相続ということが目の前にありながら、アンタッチャブルで放置していたというケースが非常に多いように思います。相続をしない間にどんどんと相続人がなくなっていき、せっかくの相続財産が活用されることなく長年放置されているというケースも多いのです。皆さん解決すべきだということは認識しながらも誰が火中の栗を拾うのか、いつ動くのか逡巡して何年も経ってしまっているのです。
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- 火中の栗を拾うのは誰なのか。例えば相続人の一人が不動産や預金を一人で独占しているという状況では、独占している方に解決の主導権を握ることを期待しても無理です。現状に不満を持っている方、すなわち、遺産分けをしてもらえないでいる方こそが調停を申し立てるべきだと思います。
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- 最近は高齢者の方から自分ではよくわからない、自分では悩みが多い、人間関係が気まずくなるので言い出せない等というお悩みを聞きます。そのような場合弁護士を依頼してはどうかと思います。弁護士は第三者ですから、ドライにお話を進めることが可能となります。弁護士を活用して問題解決を先延ばしにしないで円満になる解決を実現していただきたいと思っています。私は相続問題の解決は家庭裁判所の遺産分割手続によって解決するのが最も公平かつ適切な解決が得られると信じています。
2024.03.20