コラム

2020.11.20

炉端とザワークラウト

釧路といえばやはり炉端が最高だ。大きな北寄貝、牡蠣、ホッケなどが良い焼き加減で出てくるのを、演歌を聴きながらちょっと薄暗い店内でおでんを食べながら待つ時間がまた良い。駅前にある馴染みの店に行くようになったのは、駆け出しの頃だった。先輩弁護士と刑事事件で釧路刑務所に出張尋問にいった時に先輩弁護士に連れて行ってもらったのが最初である。その後、日弁連公害環境委員会で湿地調査に行った際、メンバー約10名で押し寄せ、お店にある魚を全部平らげてしまったという思い出がある。美味しいものを現地で食べるのはこの上のない幸せだ。
ドイツには日弁連公害環境委員会で何度も調査にでかけたこともあり、ドイツ料理は忘れない味だ。東京に行った時は、ちょっとリッチに六本木にあるドイツ料理の店に時々訪れる。テニスプレーヤーの伊達公子さんやメルセデスベンツの現地法人社長が来店した時の写真が飾ってある店内には、本場ドイツのビールが樽で取り寄せられている。ここではザワークラウト(Sauerkraut)というキャベツの漬物(乳酸菌発酵しているので酸っぱい)を添えた肉料理をドイツワインで楽しむ。こちらは美味しいものを現地で食べられない代償だが、もしかしたら、ドイツで食べるドイツ料理より美味しいかもしれない。